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ブラザーDCP-J582Nを7680円で購入したら10時間後に価格が3割アップした [その他]

 2010年2月に購入したプリンタEPSON EP-802Aが1/9夕方に不調となった。「給紙カセットの異常」を表示して印刷ができなくなったのだ。2~3時間かけて回復を試みたものの、この表示は消えない。センサーか内部CPUの老朽化と判断した。プリンタの耐久性はせいぜい数年で、確実な消耗品だ。購入から満9年。よく持った方だと思う。EP-802Aは印刷とコピー作業から退役させ、(あまり使わないだろうけど)スキャン操作のみで使うことにした。……しかし、たぶん数ヶ月で普通ゴミとして処分することになるだろうけれど。

 さして使う頻度は高くないけれど、プリンタとコピーが使えないのは、極めて不便である。代替機を早急に手配することにした。EPSONプリンタが不調となったときには、次はブラザーと決めていた。ハード代が安いのはもちろん、インクが安価でランニングコストが安いためだ。

 購入するモデルは一番安いDCP-J582N にした。その理由は、
①そもそもプリンタやコピーの頻度は少ない。
②写真印刷はまったくしない。
③光学メディアに印刷もしない。
④年賀状印刷もしない。
⑤SDカードからの印刷もまったくしない。
⑥印刷速度も求めない。印刷品質もそこそこでよい。
 といったところにあった。DCP-J582NはA4インクジェット複合機 (無線LAN/手差しトレイ/両面印刷) というスペックを持つ。

 1/10の未明に、dショッピングサイトを通してコジマに発注した。7680円だった。価格COMを見ると、この「7680円」が最低価格だった。このdショッピングサイトを使ったのは、ポイントがたくさん付くうえ、現在の期間限定dポイントが使えるメリットがあったためだ。翌日配送という利便性もあった。

 1/10の夜。配送記録を見ようと、dショッピングサイトの購入履歴を見て驚いた。DCP-J582N の価格が、1万480円になっていた。約3000円のアップである。驚いて価格COMを見ると、Amazonやその他のサイトでは約2000円高の9680円となっていた。一夜にして、その他の全通販サイトで価格がアップしていたのだ。

 何かが起きていると思った。メーカーが仕切り値を上げたのだろう。ブラザー直販サイトではDCP-J582N は1万8150円となっており、7680円ではあまりに価格差がありすぎる。そこでメーカーは2000円程度の価格アップを志向したのではないか。年賀状シーズンが過ぎてから価格がアップするというのは少し腑に落ちないところがあるが、確かにこの性能で7680円はあまりに安いとは思う。インクカートリッジがAmazonでは3754円で販売されていて、仮にインクカートリッジ代をプリンタ本体から差し引くと本体価格は4000円程度ということになる。この機能と性能でこの価格は、確かに破格ではある。

https://direct.brother.co.jp/catalog/category/30101/8CH4N100147/

 7680円で購入できたのは、まさに滑り込みセーフだったということなのか。わずか10時間後に3割も価格がアップして、なんだかとてもお得な買い物をしたような気分になった。もちろん、購入申込の際の価格で契約確定しているので、その後すぐに価格がアップしていていてもその価格が支払いに適用されることはない。しかし、ほんとうにIT商品は生ものと同じなんだと、しみじみ感じさせるできごとだった。

 購入したDCP-J582N は極めて快適に使える。設定も付属光学メディアを使ってものの10~15分程度で終了した。印刷じたいは速度は遅いし、コントラストも弱いが、実用性は十分である。7680円という価格を考えれば、まったく不満は感じない。複合プリンタにもはや印刷のきれいさや速度は求めない。最低限の機能があればそれでよい。あとはこのDCP-J582Nがどの程度の耐久性を持っているかだが、その価格を考えれば、数年使えれば十分だろう。性能を求めない割り切った設計なので、意外と耐久性は高いかもしれない。
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クレジットカードで300万円翌月一括払いしてみた [その他]

 屋根の修理の契約でリフォーム会社へ出向いた。屋根の修理だけで、300万円になる。一通りの説明の後、「お支払いは?」ということになり、「私のカードは、ゴールドではない普通のカードだけど支払限度額が200万円あります。カード会社に交渉したら300万円一括で支払えると思うけど……」というと、

「カードで一括支払いされたらその場で契約が済みますし、カードのポイントも付きますし」とリフォーム会社の担当者もうれしそう。

ということで、カード会社のコールセンターへ電話する。

 カード番号や暗証番号を入れると、オペレータが「XX様、どのようなご用件でしょうか」と電話口に出てきた。「200万円限度のカードで300万円支払いたい」というと、「与信部門に判断してもらいますが、その前に認証端末でいったんNGを出してもらわないといけない」と言う。端末の種類によっては、与信が行えず、その場合は与信まで1週間くらいかかるのだとか。

 リフォーム会社の店舗でも300万円一括払いで支払った人は今までにいないらしく、どうしたら与信が行えるのかというプロセスは把握していないという。とりあえずは300万円支払いにして端末でいったん「NG」を出さないと話にならないようなので、リフォーム会社の端末で300万円支払い処理をしてもらうことに。この間、オペレータとの電話は繋いだままである。
 
 ほどなくしてリフォーム会社の担当者が、「NG出ました!」と支払いの紙を持ってきた。ほぼ同時に、電話口のカード会社のオペレータが、「あ、今、NG情報入りました!」
 
 へー、オペレータがカード番号で情報見ながら操作していると、リアルタイムで決済情報が入るんだ!当たり前といえば当たり前だが、すごいもんだと思っていると、オペレータが「これで端末情報がわかりましたので、与信部門へ電話を切り換えます」という。
 
 しばらく待っていると、与信部門のお姉さんに変わった。もう内容は伝達済みである。
 
「これから審査します。結果は1時間くらいで出ます。審査結果が出ましたらお知らせします」

 1週間じゃなくて、1時間かい。それまで、リフォーム会社の店頭で待っているんか!
 
 「審査結果はどちらに?」というので私の携帯番号を伝えると、「カード情報に登録されている番号と同じですね。こちらにご連絡します」と話す。これも一種の本人確認なのか?

 「1時間くらいかかるらしい」と言いながら、店頭でリフォーム契約を続行していると、5分足らずで携帯に電話が。電話に出ると、明らかにオペレータの女性とは異なる雰囲気と話し方の男性だった。ともかく話し方が自然で丁寧。「いつも当社のカードをご愛用いただいて、ありがとうございます」
 
 ご本人様確認のため、生年月日を年号でお知らせください、というので、元号何年……と伝えると、「このたびの300万円一括支払いの件、承りました。来月の支払限度額を315万円に設定しました(他の支払いもあるから)。端末操作をしていただくとお支払い手続きが完了いたします。」と言う。
 
 続いて、「いつもご愛用いただき、また今回はお支払いの限度額アップをいただき、まことにありがとうございました。今後とも当カードをよろしくお願いいたします」
 その話し方の柔らかいことと言ったら、なんとも言えない。百戦錬磨の与信担当という感じがする。
 
 オペレータの電話を切ってから5分たらずで300万円与信OKの電話がかかってきたのには、リフォーム会社の人も驚いていた。「300万円の支払いがこんな短時間で与信されるなんて、すごい信用力ですよ。この店舗でもこのような決済、正直初めてです」という。
 
 まあ、このカードには加入して30数年、加入後は毎月の支払いを1回の遅れもなくしてきたし、年間500万円以上支払った年もあったしね。もともと200万円の限度額であったわけだし。このカードが300万円の支払いを拒否することはないと思ってはいたが、その与信が5分足らずで判断されたのは、確かに早いのかなと思った。
 
 何のことはない、最初にでたオペレータが「1週間かかる」といっていた与信までの期間は、案の定、制度上で最大限にかかった場合のもので、実際は信用力のある人は5分足らずで終了するものだった。
 
 まぁ、カード会社だって、支払い確実な人が300万円支払うと言っているわけだから、これだけで手数料10万円は取れるわけだ。効率は良い。使ってもらってありがとう、って感じだろうか。この300万を振り込みとかされたら、それでカードの手数料はパーになる。リフォーム会社にとってもその場で契約が終了して面倒がないし、また取りっぱぐれもない。私は大量のポイントが付いて、ここは三方がお得という形になったのだ。
 
 そうはないだろう、普通のカードで300万円キャッシュレス。貴重な体験だった。
 

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Amazonが開始したインターフォンも鳴らさない「置き配」の衝撃度 [その他]

 11月3日にAmazonで買い物をした。配送状況に関して、「置き配をしますか」という項目があった。時間を効率的に使いたいので、当然「置き配」を指定した。置き配は初めての経験だった。翌4日朝9時20分頃、「置き配しました」というメールが届いた。配送状況には、玄関に置かれた荷物の写真が写っていた。玄関を開けると配達員はもうそこにはおらず、写真の通りに荷物が置かれていた。この間、インターフォンは鳴らされない。
 
 置き配は初めてだったので、どういったものかわからなかったが、家人がいるかいないかにかかわらず、家人とのコミュニケーションは一切ない状態で荷物が置かれる。置き配が終わると即座にその状態が写真が撮られて「お届け完了メール」でその状況がユーザーに知らされる。

okihai.jpg


 配達人は慣れているので、家の玄関まで入り込むのは容易であろうが、ユーザーの中には家の中まで知らない人が入り込むのを気持ちが悪いと感じる人もいるだろう。また、配達時に人がいれば手渡しが行われて、いないときが置き配になると思う人もいるだろう。実際は、人がいるいないに関係なく、一切のコミュニケーションなしで置き配が行われる。

 筆者の家の場合、周囲をフェンスに囲まれているため、玄関に入るのには相当な覚悟が必要である。入り口にはフェンス状の引き戸もあって、道路からは隔絶された環境にある。また、玄関は道路や周囲の家からは丸見えの状態にある。置かれた荷物を意図的に持ち去るのは、ほぼ困難である。こういった状況であれば、以前から「置き配」には何も躊躇はなかった。

 もし盗難などの被害にあえば、Amazonはその分を保証する方針だという。これらの内容を考えると、配達の効率化という点ではAmazon、ユーザーともにメリットがある方式だと言える。Amazonには配達ルートの自由度が高まるし、応対時間も軽減する。ユーザーには配達時間に家にいる必要がなくなり、時間が有効に使える。ただし、一戸建ての場合、盗難などのリスク以外に、悪天候時に荷物が濡れてしまう危険性はある。これは、写真にもあるようにAmazonがメーカーの梱包状態のまま発送する簡易包装に切り換えていることもあって、家人がいない状態が数日間続いた場合などは風雨により梱包状態が悪化してしまう恐れは十分にある。こういったリスクはすべて現出されてはいない。

 クロネコがAmazonの配送から撤退した理由は、コストが合わなかったからということもあるが、置き配を望むAmazonに対して、配送の品質の維持という観点からヤマトが置き配を拒否したという点も大きいだろう。今後配送単価の低下とともに、ヤマト運輸が通販の置き配に踏み切る可能性もある。今回始まったAmazon配送による置き配は、大きな社会的実験ともいえ、今後は配送に関して多様な形式が提供される可能性を示している。

 置き配が普及すると、置き配を望まないユーザーの配送コストが高く設定されるようになるだろう。そうなれば、置き配を望まないユーザーは配送料無料でなくなる可能性が高い。しかし、置き配の圧倒的な効率の良さから考えれば、それを望まないユーザーが高額な配送料を支払うというのは、社会的な負担という観点から、やむを得ないことだと言えるのではないか。

 ユーザーが平等に扱われる時代ではなくなった。その商品やサービスを提供する側が最も効率的と考えるルールに適合したユーザーが、優遇されていくのだ。
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視界を奪う「閃輝暗点」は12時間以上連続し、3週間にわたって発症した [その他]

 「閃輝暗点」とは40年以上つきあってきた。20代のはじめの頃である。視界の中央が明るくなった。やがてその点は大きくなり、ギザギザ状の多角形になった。そのギザギザはどんどん大きくなり、まるでこちらに近づいてきているような感じで移動する。ギザギザは視界よりも大きくなり、頭を通り越していくような感覚で視界から消えていく。

 これはおかしいと、眼科に行った。「金平糖みたいものが見えて、大きくなって消えていく……」と説明すると、眼科の女医先生は大笑いして、「金平糖って、良い表現ね。それでわかったわ。それは閃輝暗点よ」

 「閃輝暗点」は、脳の後頭部にある視神経の血流が減少して視神経が痙攣して発症する障害である。年に10回程度発現し、20~30分で消滅する。「閃輝暗点」が消えると、激しい偏頭痛に襲われることが多い。これは血流が復活して血管が膨れるためと言われている。

 「閃輝暗点」ではごく希に脳腫瘍や脳梗塞など重篤な脳の病気が原因で発症する場合がある。そのときの眼科も「念のため」として脳外科に行くことを勧めた。その当時にはMRIはなかったので脳外科では多数のCTを撮影して何も悪いところがなく、「原因不明の閃輝暗点」と確定した。医者は、「これから年に何回か必ず閃輝暗点が出ます。おとなしくやり過ごすしかありません」と言った。診断通り、「閃輝暗点」には年に何回か襲われた。仕事中ということもたくさんあった。ただ通り過ぎるのを待った。

 ここ7~8年、閃輝暗点の出現が減っているように感じた。閃輝暗点の各種解説にあるように、加齢とともに減っているのかと感じた。

 9月のある日曜日。朝の10時を過ぎた頃だった。視界の中央に違和感を感じた。「閃輝暗点か?」と思った。やがてそれはギザギザとなって視界を奪っていく。ところが、ある程度大きくなったところから変化しない。閃輝暗点が終わらない。やっと終わったと思うと、またすぐに視界中央が明るくなり、ギザギザが大きくなる。これが夜の22時過ぎまで、12時間以上連続した。こんなことは初めてだった。

 この閃輝暗点、今までと出現経過が違うだけでなく、形状が違っていた。従来の閃輝暗点はギザギザの角が極めて鮮明で鋭角であったのに対して、まるでフォーカスが甘いような不鮮明なギザギザで、茫洋としたイメージだった。

 この「閃輝暗点」はその日だけでは終わらなかった。断続的にその後3週間ほど続いた。さすがに異常を感じて行きつけの内科に相談し、大きな病院の脳神経外科に行った。症状を説明すると、すぐに緊急でMRIの撮影が行われた。MRIの結果では、異常はなかった。

 脳神経外科の医師は、「脳にどこか異常があるのでしょうけれど、閃輝暗点の発現メカニズムはほとんど解明されていません。治まるまで安息に過ごしてください」と言った。閃輝暗点のメカニズムは、40年たっても医学的にはほとんど解明されていなかった。原因不明、とされた。脳の血流をコントロールする薬や偏頭痛の薬があるにはあるが、発症メカニズムが解明されていないため効果があるかは全くわからず、飲んでもほとんど効かないだろうということだった。

 従来の発症過程とまったく異なる連続して症状が出たことに対しては、「そういうこともあるかもしれない。しかし、発症メカニズムがわからないので、それがどういうことで起こっているのかは全くわからない。発作が治まるまで待つしかない」ということだった。また、「再度同じ症状が出ることも十分考えられる。気をつけているしかない」とも言った。ようするに、閃輝暗点に関しては現在の医学では何もわかっていない。

 この連続発症になったとき、数日後に、寝ている間に閃輝暗点が出た。閃輝暗点は「虚像」である。実際の目に映るものではない。だから、目をつぶっていても、見える。寝ている間に出現した閃輝暗点は、ものすごい気持ちの悪いものだった。吐き気がしそうだった。当然寝ていられなくなり、そのまま起きてしまった。起きた後も、閃輝暗点は容赦なく襲ってきた。目をつぶっても現れるこの症状には、ほとほと辟易した。

 かの芥川龍之介は、小説「歯車」の中で自身が「歯車のような幻覚に襲われる」と書いている。これは現在では、彼が閃輝暗点であったのだろうという診断で一致している。彼は小説を書いた後、自らの命を絶っている。閃輝暗点が出現する身としては、これに苛まれた人が自殺する気持ちはわかる気がする。閃輝暗点が連続出現したら、そのときの苦しさは現れた人にしかわからない。

 いずれにしても、単発的に発症していた閃輝暗点が3週間あまり連続出現するという特異な症状になってしまい、現在の私は「脳に障害を抱えた」状態になってしまった。爆弾を抱えているようなもので、その再現におびえる毎日だ。

 閃輝暗点に関しては、研究が進んでいないため、どの程度の割合で起こるのかがわかっていない。1万人に一人なのか、10万人に一人なのか。数回出てその後出ない人も含めれば、相当数の人がこれを経験している可能性はある。この40年でたった一人だけ、閃輝暗点が出るという人に会ったことがある。お互いに盛り上がったが、しかし、通常は閃輝暗点などと言っても医療関係者以外は通じることはないし、他人に言っても理解はしてもらえないから、閃輝暗点を抱えた人は黙っている。そして出現したら耐えて通り過ぎるのを待つしかない。難病と言えば大げさだが、ほとんど「半難病」の部類に入るような気がする。

 Wikipediaなどでは、ワインやチョコレートを食べると出やすいとか、ある程度の年齢になると出なくなるという記述がある。しかし、これらの記述はほとんど都市伝説である。発生メカニズムが不明であるので、発症に関する原因については論ずるべきではない。私はワインを飲んでも、チョコレートを多量に食べても、それがきっかけで閃輝暗点がでたことはない。

 「閃輝暗点」で検索すると、眼科から脳神経外科や地方の医師会など、その解説は数多い。つまりそれだけ症状を抱えている人は多いのだろう。「閃輝暗点」を抱えた人は、それなりに苦しい生活を送る。その発症メカニズムが解明されることを望んでやまない。

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決済過程で現金が必要な「キャッシュレス方式」は本来のキャッシュレスではない [その他]

 今まで現金決済至上主義だった「かつや」や「サイゼリア」、中小スーパーなどが9月末頃から相次いで何らかのキャッシュレス決済を導入した。時代は本格的なキャッシュレス社会になってきたと感じる。
 昨年末頃から本格的に稼働し始めたQRコード決済がこの流れを加速化させたのは間違いないが、「キャッシュレス」という観点から言えば、その決済過程に一切「現金支払い」という過程を経なくても決済が行えるのが本来のキャッシュレスであると思う。「何らかの現金支払い過程」というのは、チャージの際に現金で行う方式、後払いを現金で行う方式が上げられる。
 一方の「完全キャッシュレス」というのは、文字通りその決済過程で一切現金を必要としない方式である。この「完全キャッシュレス」には次の形式がある。
①チャージに銀行口座から直接資金移動が行えるもの
②チャージにクレジットカードから資金移動が行えるもの
③決済がクレジットカードと紐付けられていて、最終決済がクレジットカードで行えるもの
④デビットカードのように、決済した瞬間に銀行口座から決済額が引き落とされるもの

 私は現在、8つの決済方式をスマホにインストールしている。そのいずれもが、現金での支払い過程を経ずに直接決済を行う「本来のキャッシュレス方式」である。前述したように、現金での支払い過程があるキャッシュレス方式は店舗での支払い自体がキャッシュレスであっても、純粋なキャッシュレスではないと考えている。現金でのチャージなどは、キャッシュレス決済の過渡期に存在する現金支払いとキャッシュレスが入り交じった「キャッシュレスのグレーゾーン」であり、「キャッシュレスの初歩的段階」であると思う。従って、現金が必要な方式は私は導入しない。ある意味において、邪道だからだ。
 
 スマホに入っている決済方式は以下の8つである。
①iD
②QUICK Pay
③PayPay
④LINE Pay
⑤Origami Pay
⑥d払い
⑦楽天Pay
⑧PRING

 9番目としてファミペイも入っているが、ファミペイは現時点でファミマTカード以外からのチャージができない。つまり、一般客には現金チャージのみしか行えない。従って、チャージを行っていない。このままで行けば、ファミマでしか使えないこともあり、ファミペイの将来性には疑問符が付く。

 また、セブンペイも7月2日にインストールしたが、インストール途中でそのセキュリティの甘さに気づいた。既存のセキュリティが低いセブンイレブンアプリにバンドルする形でインストールされ、ファミペイのように完全にアプリが決済対応の形式に置き換わるものではなかった。セブンペイアプリは容易にそのセキュリティの低さがわかるものだったので資金移動は行わずに様子を見ていたら、翌日7月3日にあの不正使用問題が発覚、そのまま何も使用しないまま終息を迎えている。

 蛇足だが、自前でキャッシュレス決済方式を展開しなかったローソンは、決済方式の多方面展開で無理をしなかった。決済にかかる開発費を抑制して独自性を発揮した。結果として、セブンペイに失敗したセブンイレブンはローソンの多方面展開を後追いせざるをえなくなったが、無駄な開発費をかけてユーザーからの信頼を失った。

 蛇足の蛇足なのだが、同じように見えるコンビニ決済で1つだけセブンイレブンとファミマで異なる対応がある。「宅急便」の扱いだ。セブンイレブンとファミマは同じ宅急便を出せるが、セブンイレブンはキャッシュレス決済が可能で、ファミマは現金のみである。これはQRコードになる前のクレジットカードやFeliCaのときから同じで、ファミマではキャッシュレス方式では宅急便が出せない。ここのところが、ファミマで一番残念なところで、ちっとせこいと感じる。まぁ、細かなことなのではあるが、だからファミマでは宅急便は出すことがない。

 「完全キャッシュレス」という観点から、この8つの決済方式を見ていこう。

●iDとQUICK Pay
 FeliCaを使用するおサイフケータイ。支払いはクレジットカードで、いわばキャッシュレスの古典的存在。チャージを行って決済を行うこともできるが、本来の決済はクレジットカードによる後払いが醍醐味である。完全キャッシュレスである。

●PayPay
 銀行口座からのチャージと、クレジットカード紐付けが行える。ただし、クレジットカードによる紐付けではキャシュバックがほとんどなく、メリットがない。このため、主に銀行口座からのチャージを用いている。銀行口座からのチャージは100円から1円単位で行える。対応する銀行は多く、三井住友と地方銀行の2つを登録している。クレジットカードも登録していて、個人識別が行われており、例の緑の「信頼性ある認証マーク」が付いている。完全キャッシュレスである。

●LINE Pay
 基本的にはチャージのみである。銀行口座2つを登録。チャージは100円から1円単位で行える。LINE Payカードも持っているが、決済はチャージ額から行われるのでチャージの方式とは無関係。QUICK Payも使えるが、別に本来のQUICK Payを所有しているので、LINE PayのQUICK Payを使うことはない。LINE Payは決済専用のアプリもあるが、LINEと一体となったアプリは肥大化して複雑で使い勝手が悪い。完全キャッシュレスである。

●Origami Pay
 チャージは一切ない異色のQRコード決済。デビットカードのように決済時に瞬時に銀行口座から当該金額が引き落とされる決済と、クレジットカードから引き落とされる決済方式をその都度選択できる。銀行口座から引き落とされる決済の方が割引額が大きいが、クレジットカード引き落としの場合の割引額との差が少なく、クレジットカード引き落としの場合はクレジットカードのポイントが付与されるので、実質的は割引額に差はないと言える。完全キャッシュレスである。

●d払い
 クレジットカード支払いと紐付けできる。キャリア決済とも紐付けられるが、dカードとの紐付けが有利。dポイントがd払い時とdカード決済時の二重取りできるのがメリット。当然完全キャッシュレスである。

●楽天Pay
 楽天カード以外にも多数のクレジットカードに対応、私はVISAと紐付けている。楽天Payは支払い方式が多様で、当然完全キャッシュレスになっている。

●PRING
 店舗での支払いにも対応しているが、対応店は少ない。相手との送金が簡単に行えるのがメリット。驚くべきはセブンイレブンのATMでスマホによりカードなしで現金引き出しが「手数料なし」で行えること。送金も現金引き出しも銀行口座からのチャージから行える。もちろん完全キャッシュレスである。

 私はインストールしていないが、メルペイも銀行口座からのチャージがこの春から可能となったようで、完全キャッシュレス化が行えるようだ。メルペイのiDは本来のiDとの使用を選択する必要があるので、支払時に面倒になるため現時点では使用していない。

 キャッシュレスの王道とか論評されているSuicaだが、モバイルSuicaではクレジットカードからのチャージは可能なようだ。ただし、チャージ単位は1000円単位で、10,000円まで。Suicaインターネットサービスを使うと1000円から1円単位で可能とあるが、詳細は不明。銀行口座からのチャージは2019年9月に終了した。基本的に駅の券売機やコンビニでの入金が前提で、クレジットカードからのチャージは年会費が必要なようだ。

 このあたり、SuicaにはモバイルSuicaとEASYモバイルSuica、Suicaカードがあってサービスが異なっていて、非常にわかりにくい。もっと詳細な説明が必要だろう。どうも加入者が多いことや歴史が古いことにSuicaはあぐらをかいている印象があって、普及への必死さが感じられない。JR東日本からは、Suicaの完全キャッシュレス化を推進しようという強い決意も感じ取れない。加入者数の多さに慢心していると言われる所以である。いずれにしても、Suicaで完全キャシュレス化を実行するのはなかなかに難しいことなのだ。何しろSuicaの歴史はキャッシュレス方式の中では飛び抜けて長いので、現金チャージが当たり前、デフォルトであるという「一種の文化的な潜在意識」がJR東日本には存在しているように思う。

 交通系の決済はFeliCaを使っていることもあって、店舗では同じFeliCaを使うiDやQUICK Payが使えることが多い。このため、チャージ式のSuicaを使う必要性がない。これがモバイルSuicaを導入しない理由の1つである。わかりにくくて現金不要チャージが行いにくいSuicaはそれほど利便性が良いとは言えない気がする。ビューカードとの親和性に依存した商品戦略ももはや概念としては古い。キャッシュレスの王道とかもてはやされているうちに、他の新興キャッシュレス方式の後塵を拝するということもありえる。結論から言えば、Suicaはキャッシュレスとして、電車代金支払い(カードを持っていればよい)以外には大きなメリットがない。
 
 キャッシュレス支払いは、「これさえあれば」という方式がない。また、「完全キャッシュレス」が理想なので、これが行える方式を選ぶのがマストだろう。
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サービスエリア品質改善にかけるドコモの執念 [その他]

 2019年の初め頃だったと思う。行きつけのスーパーマーケットが、QRコードのPayPayを導入した。便利になったと喜んでいたのだが、ここのスーパーは立地が悪かった。半地下になっているレジ付近で電波の状況が悪く、ときどき通信ができないことがあったのだ。当然、アンテナバーは1本も立たない。
 レジ係の人と「電波状態が悪いね」と話していたが、あまりに状況が悪いので、ドコモのサービスエリアに関する意見サイト「聞かせて!ドコモの電波状況」で状況を報告した。報告では、具体的な店名、住所、地形と建物の状況を記述し、「半地下のためレジで電波を捉えられない」と添えた。
 1時間もたたないうちに、ドコモから返事が来た。
「具体的な状況のご連絡ありがとうございます。すぐにアンテナの調整をして、電波が届きやすいようにします。また、店内の中継アンテナについては、建物の所有者からの依頼がないと取り付けられません。お客様が店舗に設置依頼をドコモ宛にしていただくようにお願いしていただけませんか」というものだった。
 2、3日たってそのスーパーに買い物に行った。レジでQRコード決済して驚いた。アンテナが3本たっているのだ。電波状況は劇的に改善されていた。ドコモは、メールの返事の通りに、ほんとうに「すぐに」(たぶん翌日には動いている)中継アンテナの指向性を調整して、半地下式になっているそのスーパーのレジに電波が届くようにしていたのだ。
 この行動の早さと対応力の高さには脱帽した。感動すら覚えた。「聞かせて!ドコモの電波状況」で具体的な状況報告があったら、ドコモはすぐに現地調査をしてどこの中継アンテナの方向を変えれば良いかを判断し、それを実行した。
 サービスエリアの改善は地道な作業である。「改善して欲しい」という要望があっても、答えられない場合もあるだろう。しかし、きちんと場所と状況を報告すると、このようにすぐに改善してもらえることがある。すべてのキャリアがこのような対応力を持っているのかは不明だが、ドコモは「電波が届いていない」という報告を受けたら、それを改善する努力をきちんと行ってくれるのだ。
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リレーアタック防止用電波遮断ポーチを中国から買ってみた [その他]

 リレーアタック防止用のケースを、1月始めにアマゾンで購入した。この頃は、880円くらいで販売していた。商品タイトルは「スマートキー 電波遮断ポーチ リレーアタックによる車の盗難防止 カーセキュリティ ブロッキングポーチ」だった。

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 3月になって、この電波遮断ポーチがもう一つあるとよいなと感じるようになった。アマゾンを調べてみると、購入した遮断ポーチによく似た商品が、なんと「29円」で出品されていた。中国から発送し、送料は200円。つまり、総額229円である。写真を見ると、よく似ている。同じもののようにも見える。商品名は「FC-工場 ックによる車の盗難防止 カーセキュリティ ブロッキングポーチ 防犯対策 スキミング防止 カーボン調 ブラック 」。「FC-工場 ック」は誤植ではなく、アマゾンに表示されている内容そのままである。

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 中国からの発送なので、到着までに日にちはかかる。モノがちゃんとしているか、そもそも着くのか、リスキーではある。しかし、何にしても229円。追加で購入するので別に急ぐことはない。モノは試しで、中国へ発注してみることにした。発注したのは3/7。到着は3/16から3/23の間とアマゾンでは表示された。

 発注すると、翌日早朝には「発送済み」のメールが入った。発送のIDも書かれていて、China Post、中国郵政とある。試しに中国郵政の追跡サイト

https://www.aftership.com/ja/couriers/china-post
https://carrierlist.17track.net/ja/postal/03011

で入力すると、発送元や載せる航空便などが表示された。3/7の夜に注文して翌朝8時過ぎには発送されており、発送作業は極めて迅速だった。

 品物は3/18に普通郵便で到着した。伝票には「untracked」と書かれていて、追跡しない郵便物に指定されていた。確かに、日本郵政ではこのID番号を入れても輸送工程は何も表示されなかった。通常、追跡対象の郵便物の場合は中国郵政のIDでそのまま日本郵政の追跡サイトで輸送工程が表示される。この「untracked」の場合でも、中国国内での輸送工程は追跡作業が行われているようで、上記のサイトでは中国内での工程が表示されていた。

 梱包はきちんとしていて、中の商品も問題なく収納されていた。

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 届いた品物は、以前購入したものとうり二つである。生地は全く同じで、サイズも同じ。違うのはマジックテープの位置で、中国からのものの方がマジックテープの位置がやや低いところにある。蓋を閉めた形で閉じようとすると、中国のものは受け手のマジックテープがはみ出すような形になる。しかし、ほとんど同じものだ。

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  上の写真は日本発送の電波遮断ポーチ。


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  上の写真は中国発送の電波遮断ポーチ。見た感じはほとんど差がない。マジックテープの位置が違うくらいだ。もしかすると日本発送のものは中国発送のものの改良版なのかもしれない。


 肝心の電波遮断性能だが、遮断する収納場所に入れると、どちらも完璧に遮断する。スマートキーをクルマのドア付近まで持っていっても、全く反応しない。電波遮断性能は問題ない。以前はブリキ缶に収納していたが、ブリキ缶だと電波が漏れる場合があった。そういった心配は電波遮断ポーチではない。

 この中国発送の電波遮断ポーチは、現在は269円となっているようで、価格は変動している。もし到着まで時間がかかってもかまわないという方なら、この中国発送電波遮断ポーチにするのもよいかもしれない。
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辻褄合わせのプリウス50後期デザイン [その他]

 プリウス50が昨年12月17日にマイナーチェンジした。その目玉はなんと言っても外観デザインの変更にある。評判の良くなかった特異なデザインを一般受けするデザインに変更した。そしてこのデザイン変更はおおむね好意的な評価を受けているようだ。
 しかしよく観るとこの後期デザイン、単に一般受けするように辻褄を合わせたような感じにしか見受けられないのだ。フロントフェイスは下に長く伸びていたウインカーランプを廃止してそれを中央へ移しただけ。それに伴ってアクセサリーランプを無理矢理縦長にした。それで行き場のなくなったフォグランプは丸形の独立型を下側のグリルに埋め込んだ。
 リアに至ってはもう破綻しているとしか言い様がない。縦型のコンビネーションランプを横型にするためにこれを少ないスペースに無理矢理押し込んだ。本来はリアの下側ハッチのガラス部分を薄くしなければデザイン的に適合できないのに、その部分には手を入れずそのままにした。そのため、妙に下側ガラスハッチが厚い。しかも、両サイドには前期モデルの縦型ランプのときそのままのプレスラインが残ったままになっている。

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上は50プリウス後期モデル


 50前期型モデルのデザインは、とくにその前の30モデルユーザーには不評であったという。これは営業マンもぼやいていた。「デザインが気に入ってもらえずに30ユーザーに売れない」
 トヨタの社長も「プリウスはデザインがよくない」と公然と発言していたこともあって、その見直しは必至と見られていたが、それはほぼ30ユーザーに気に入られるような単なる「パズルの組み合わせ」に終始したようだ。これで30ユーザーを含む一般的なユーザーには気に入ってもらえるということなのだろう。この後期デザインは、「30ユーザーに気に入られればよい」だけなのだ。厳しい言い方になるが、ユーザーに迎合するだけで、工業製品に込める「志」が低いのだ。
 そんなこともあって、発売台数も大幅に縮小され、もはやプリウスにはトヨタは期待をしていないことを示している。蛇足だが、前述の営業マンに後期モデルの売れ行きを聞いてみたが、「あまり引き合いがない」と落胆していた。
 さて、それでは前期モデルのデザインはどうだったか。確かに特異で、先進性を追求する余りに個性が強すぎた面があるのは間違いない。私は実物を実際に見ることなく事前予約で購入したため、実際のモデルを見たときには、「これは売れないよ、デザインが悪すぎる」と営業マンに言ったものだ。
 そんな特異で個性的なデザインでとても受け入れられるものではなかったが、しかしデザインとして破綻まではしていなかった。ところが、後期のデザインは、無理矢理の辻褄合わせを行ったために、完璧に破綻しておかしくなった。個人的には滑稽とすら思えてしまう。これでは高齢者と女性ユーザーが大半を占める前モデルの30ユーザー以外には受け入れられにくいだろう。

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上は50プリウス前期モデル


 「歌舞伎顔」、「ピエロ顔」と自動車評論家から悪態をつかれた50前期のデザインだが、「顔認識能力」が低い私は、このような「歌舞伎顔」、「ピエロ顔」に見えたことがない。空間認識能力の高い評論家諸氏やユーザーの多くはこういったフェイスに見えていたのかもしれないが、少なくともクルマのフェイスが顔に見えたことがない私には、こういった顔には見えなかった。50前期モデルが悪いと言ったのは、そのデザイン配置があまりに先進性を意識したために、他との差別化しか考えていなかったことに尽きる。
 プリウスは、レゾンデートルがはっきり言ってもはや風前の灯火になっている。自社内でも他にライバルがなく、上級モデルや下級モデルのユーザーも幅広く取り込んで売れまくった30モデルの時代とは違って、ハイブリッドはほぼすべてのブランドに搭載され、もうプリウスでなければならないというわけではない。30前期では下位のモデルは安いブランドのユーザーを狙ってコストダウンを図るために部材を安物にしてスポット溶接の数まで減らしていたりした。もはやそこまでして下級ブランドのユーザーを取り込む必要もない。十分なハイブリッドラインアップが完成しているのだ。
 そういった背景も先読みし、プリウス開発陣は危機感を高めて、その存在意義を持続するためにプリウス50のデザインをより先鋭的なものにしたのだろう。そのことがプリウスブランドを維持するために必要と考えたのだろう。しかし、時代はそんな特異なデザインは求めなかった。むしろ、よりコンベンショナルなデザインを欲したのだ。それに気づいて舵を大きく伝統的なデザインへ切り替えしたが、すでにプリウスは時代が求める存在ではなくなっていた。同じセグメントCであるカローラで代替えできるものとなった。トヨタのブランド廃止とディーラー統一が進む中で、プリウスはどこまで存在価値があると認められるのか、黄信号が点り始めたと言えるだろう。
 すぐにプリウスが消え去ることはないだろうが、次のフルモデルチェンジで独自のアイデンティティをどこまで発揮できるのか。プリウスは次期モデルの開発でブランド持続の正念場にたたされていると言える。
 ところで、50後期モデルにおいて、プリウスは外観変更以外では大きな技術的革新はまったくない。50モデル前期が登場したときのようなTNGA採用という華々しさもないし、衝突低減ブレーキをはじめとする安全装備についても、進化はしているが前期登場のときのような衝撃はない。T-connectにしても、後期モデルのような高機能の応答はないにしても、前期モデルはすでに多くの部分でインタラクティブ機能を実現している。つまり、中味はほとんど変わっていない。とくに走行性能に関してはほとんど何も変わっていない。
 50プリウスはハードウェアに関しての完成度は高かったのだと言えよう。30とはまるで違う走行性能、乗り心地の良さ、ハンドリング、剛性感の高さは特筆すべきものがあった。この良好な運動性能を、「30ユーザーの多くは理解できないんですよね」と、ディーラーの営業マンは嘆いた。

 プリウス50には、特定走行領域でのバイブレーションなど気になる点もあるが、走りには味わいがあり、楽しめる部分がある。すでにトヨタはプリウスに関しては「諦めてしまった」ようだが、次期モデルでは自動運転機能の世代進化など、トヨタの先進性を示す機能を搭載して欲しいものだ。
 最後になったが、おそらくはこの50モデルにも、30モデルと同じようにマイナーチェンジには前期モデルのデザインを昇華させた案もあったことだろう。それはいったいどんなデザインだったのだろうか。見てみたい気もする。

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2004年に来た詐欺請求ハガキと+メッセージが架空請求に使われる懸念 [その他]

 最近、また詐欺請求ハガキが増加しているという。そういえば、ウチにも一度来たことがあるなと探してみたら、とってあったので、ここで公開しておこう。

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 送られてきたのは2004年8月。まだ詐欺ハガキが世の中に出回り始めてそれほど時間はたっていない、黎明期と言って良い時期である。最近の詐欺ハガキと比べてみると、文面は異なっていて、最近ではあまり見かけない内容だ。
 タイトルはいきなりこれを送った架空の組織名になっている。そして「金を払え」という文面が続き、この当時の「定番」だった携帯番号「080-1260-XXXX」をわかりにくくした「0801-260-XXXX」という電話番号が書かれている。この電話番号については架空請求する者たちも学習は重ねているようで、最近では「03」から始まる固定番号が使われている。おそらく固定電話でもMNPが使われるようになったので、最近の架空請求に用いられる固定電話番号は光電話のようなデジタル回線業者のものだろう。
 掲載画面では携帯番号が流用されて無関係の方が使われている可能性もあるので、最後の4桁を隠している。

 文面は、突っ込みどころ満載の笑ってしまう内容だ。このあたりは、今の架空請求でも全く同じで、このころから現在に至るまで、架空請求する者たちはあまり進歩していないようだ。ただ、最近の架空請求で名乗る組織名が民間組織から「法務省管轄支局 国民訴訟通達センター」や「民事訴訟管理センター」などいかにも公的な組織のように思わせるようになっているのは、少しは「学習」していると言えるのかもしれない。
 何も有料サービスなどは使っていなかったし、そもそも具体的なサービス名も書かずに「有料情報サービス」だけの記述しかないのには、あまりの稚拙さと低能ぶりにあきれかえった覚えがある。だいたい、「データの流出」「ブラックリスト掲載」「訴訟手続き開始」「個人データの削除」なんていう文言、本気で詐欺をしようという気があるのかとすら思ったものだ。世の中の常識をわかった人であれば、こんな幼稚な文面にだまされることはないだろう。
 ちなみに、「データの流出」が起こったとしたらそれが故意であれば個人情報保護法違反。「ブラックリスト」って、何のブラックリスト?ブラックリストなんてものは、世の中には存在しない。「訴訟手続き」?たった1枚のハガキ送ってきただけで訴訟かよ。「個人データの削除」?何の個人データよ?
 また、ここで示された住所の「東京都中央区新川2-26-4」は、当時のマップサイトで確認したが、もちろん実在していなかった。

 さて、表面の宛名がまた突っ込みどころ。タックシールが貼ってあるのだが、いちおう私の住所と名前は塗りつぶした。このタックシール、思い切り「傾いている」のだ。さぞかし発送作業がお忙しいことなのだろう。まるでやっつけ仕事のように左へ傾いている。こんないい加減な宛先の貼り方をまともな組織がやるはずがない。こういうところも、実に愚かしい。人をだまそうとするなら、こういう細部にも気を使って欲しいもんだ。
 そして消印は「王子」。中央区新川とはかけ離れている。きちんと当該郵便局で出すくらいの気遣いはないのか。

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 しかし、本書の文面に話題を戻すと、とても人をだますような緻密なものではなく、また日本語としてもおかしな構成になっている。明らかに日本語として整っていない。変な文章だ。こう考えると、まともな企業や官公庁から来る文章というのは、さすがにきちんとしているもんだなと改めて思う。自分が書くときもこんなおかしな日本語は用いないので意識していなかったが、まともな日本語を書けない人たちというのは、世の中にごまんといる。そしてまともな日本語を書ける人はこんな架空請求詐欺はしないのだろう。

 この架空請求ハガキ、2004年に来てからは一度も来ていない。当時は1枚あたり50円。今では62円。引っかかる「ヒット率」は1万枚で一人?10万枚で一人?それを考えれば、決してバカにできないコストになる。もしかすると、1回出して引っかからなかったらその人には再度出すことはしないという取り決めでもあったんだろうか?

 いずれにしてもこれは「効率」の問題だから、最近の架空電話詐欺がヒットしにくくなってくれば、この往年のハガキ詐欺に回帰するということはありうることだ。そういった「効率」の面で考えると、5月にサービスが始まった「+メッセージ」は、危ない。+メッセージがある程度普及すると、架空請求の草刈り場になってしまう可能性がある。無料で電話番号の入力だけで全角2730文字が送れて、添付ファイルにも対応している。架空請求ハガキよりも「効率」がよい。
 +メッセージ登場前にSMSで架空請求が送られてきたこともあったし、LINEの乗っ取りメールにも遭遇した。便利になればなるほど、悪いことをする者にとってはだます場が広がることになる。+メッセージはスマホに導入してあるが、あまりに詐欺メッセージが増えてきたら、アンインストールすることも考慮しなければならなくなるだろう。十分に普及して正規のメッセージが交わされる前に、詐欺メッセージの方が多いなんてことにならなければよいのだが。
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50プリウスで発生したオートマチックハイビームの動作不良とは [その他]

 2016年2月に購入した50プリウスには、「セーフティセンスP」が付いている。「セーフティセンスP」は、自動ブレーキの「プリクラッシュセーフティシステム」、50km以上でレーン逸脱を警告する「ステアリング制御機能付きレーンデパーチャーアラート」、「全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール」、そして車速30km以上で動作する「オートマチックハイビーム」で構成される。
 この中で、「レーンデパーチャーアラート」と「オートマチックハイビーム」が動作がおかしくなる不具合が発生した。このうち、今回は「オートマチックハイビーム」の動作不良を採りあげてみよう。
 納車後数ヶ月。驟雨が去った夕方に出先からクルマを出そうとしたところ、オートマチックハイビームが効かない。オートマチックハイビームのスイッチは「ON」となっていて、点灯しているのに、暗いところでもハイビームにならない。ほぼ毎日通っている場所なので、ハイビームになる暗さなのはわかっているが、ハイビームにならない。「あれ、おかしいな……」と思いながら運転していると、しばらくして自然に回復してオートマチックハイビームが効くようになった。
 また数ヶ月後。同じく雨上がりだったと思う。同じようにオートマチックハイビームが動作しない。今度は、時間がたっても治癒しない。仕方がない、このままディーラーへ向かおうとディーラーへ電話して「これからオートマチックハイビームの異常で向かう」と告げて走っていたところ、突然オートマチックハイビームが復活した。
 そのままディーラーに行って話をしたが、解決するわけもない。初めての現象なので、営業マンも取説を見ながら動作不良の原因を探ろうとする。しかし、結局は「気象条件によってカメラが判別できない状態となって動作しないのではないか」という結論にしかならない。

 その後数回、オートマチックハイビームが効かない現象が発生した。今度は雨上がりではなく、通常の状態、つまりドピカンの晴れの夜にそれは発生した。しかも自然治癒しない。気象状態との因果関係がわからず、動作不良の原因追及は迷路に入ってしまった。
 試しに、ディーラーの営業マンが言っていた、「そのとき、可能なら一度エンジンを切って再始動してみてください」というのを思い出し、エンジンを切って再始動してみた。そしたら、今度はきちんと動作する。オートマチックハイビームは、ますます迷宮に入ってしまった。
 オートマチックハイビームが動作しない現象は、稼働後1年強が過ぎた頃から、なぜだかまったく発生しなくなった。その理由もわからない。点検に出している間に、ディーラーが密かにプログラムを書き換えているなんてことはまったくないだろう。
 
 オートマチックハイビームが効かなくなると、やっかいなことが起きる。オートマチックハイビームは、
①オートマチックハイビームスイッチON
②ディマースイッチをハイビーム側に倒す
という動作で稼働するようになる。このとき、オートマチックハイビームが正常に動いている場合には、ヘッドライト点灯右側に「AUTO」が表示されるが、表示のあるなしの区別が付きにくい。通常はこの状態で正常に動いていると判断せざるを得ない。
 この状態でオートマチックハイビームが効かないと、対向車がなく、暗い場所でもハイビームがオンにならない。オートマチックハイビームが動作状態になっていて、だが正常動作していないと、ロービームのままなのだ。

 オートマチックハイビームに異常があってハイビームにならないときには、「オートマチックハイビーム」スイッチをOFFにして、通常のロービーム、ハイビーム切り替えを行う必要がある。このオートマチックハイビームスイッチはインパネ下側にあるので、動作させにくく、わかりにくい。しかも、動作異常があっても「ON」状態を示すLEDは点灯したままなのだ。
 オートマチックハイビームが異常な状態で動いていないときに、ハイビーム側でもロービームのままにしておくというのは、果たして安全設計の上で正しいのかどうかわからない。道路運送車両法上では、「ハイビーム」が基本だからだ。オートマチックハイビームが効かなくなってロービーム固定のままになるというのは、安全上問題があるかもしれない。こういう部分は論議の必要があるだろう。
 おそらくメーカー側は、対向車や前車とのトラブルを避ける意味で、オートマチックハイビームが効かない場合にハイビーム固定となるのは避けたかったのではないかと思われる。ロービームのままなら、対向車や前車への問題は絶対に発生しないからだ。しかし、ハイビームが効かないまま、暗い夜道を高速で走るのは、極めて危険だ。その危険は運転者が察知してオートマチックハイビームを切ってくれというのがメーカー側の言い分だろうが、運転者はオートマチックハイビームが効いていると信じている。この行き違いは、ちょっと怖い気がする。

 その後1年近く、オートマチックハイビームの不具合は発生していないと言ったが、それは私が通勤でクルマを使わなくなったことも大きいだろう。通勤に使っていると、ほぼ毎日、帰宅時はライト点灯となる。毎日乗っていれば、様々な気象条件に出くわす。ところが、通勤で使わなくなると、私も初めて知ったのだが、始動時に暗い状態で出かけるということ自体が極めて少なくなるのだ。暗くなってから出かけるということ自体があまりない。
 ディーラーで確認したところでは、このようなオートマチックハイビームの異常動作を訴える人は極めて少ないという。それは、夜間に使用するユーザー自体が少ないことと、オートマチックハイビームを使っている人じたいが少ないからだという。また、使っていても、先に書いたように動作不良には気づきにくい点が上げられる。オートマチックハイビームが動作異常であっても、それを示すアラートがないからだ。また、最初は動作していなくとも、15~30分ほど運転すれば自然回復してくる可能性も高い。
 
 オートマチックハイビームを含めて、このような安全装置は、あくまで運転支援、アシストだと理解している。100%動作することじたい、あり得ない話だ。機械に任せきりにするなんてことは、絶対にしてはいけない。だから、ディーラーへもクレームで扱わないで欲しいと言っている。しかし、安定して動作を行うように、できる限りシステムの完成度は高めていって欲しい。だから、「このような事例がある」ということを報告して欲しいということにしている。当初はオートマチックハイビームが効かないと慌てたが、今では「ああ、また気象条件によって起きたな」と思って、スイッチを切るなどして対処している。
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